今回はウマヅラビデオより「フリーメイソン都市伝説の起源」を文字起こししました。
陰謀論の起源となった2冊の本
歴史の裏でフリーメイソンやイルミナティが暗躍しているという陰謀論は、今でこそ広く知れ渡っているが、いったい誰がどのように広めていったのであろうか?
その起源は200年近く昔にさかのぼる。
フランス革命まっただ中の時代、イエズス会の神父だったオーギュスタン・バリュエルは革命に巻き込まれイギリスに亡命した。
そしてバリュエル神父は1797年から1798年にかけて、フランス革命はキリスト教を弾圧するためのフリーメイソンによるクーデターであるということを記した全4巻の著書を出版した。


また同時期に、スコットランドメイソンの最高位だったジョン・ロビソンがフリーメイソンの内部に悪魔主義者・サタニストが潜入していることを暴露した「Proofs of a Conspiracy」というものを発表した。

この2人の発表した本が「秘密結社が世界を裏で操っている」という説のソースとなっており、現代まで語り継がれている。

ロスチャイルド家
そして19世紀に入ると、ユダヤ=フリーメイソンという認識が世間に広まっていく。
これまで迫害され続けたユダヤ人は一般社会に進出するため宗教の違いを受け入れ、会員を歓迎するフリーメイソンに続々と入会していった。

そして、その中でも金融業で成功し財を成していったユダヤ人のフリーメイソン会員が増えていった。それがロスチャイルド家である。

パリ家ロスチャイルド財閥の開祖のジェームズ・ド・ロスチャイルド、ロンドン家ロスチャイルド財閥の開祖のネイサン・メイアー・ロスチャイルドは、共にフリーメイソンのメンバーである。

シオン賢者の議定書
そして20世紀に入ると、後に歴史を大きく変えることになった著書が出版される。それがシオン賢者の議定書である。

1897年、スイスの都市バーゼルで行われたユダヤ教改革派による第一回シオニスト会議。
そこで発表された「第一議定」から「第二十四議定」までをまとめたのがこの議定書であると言われている。


その内容はメディア、教育制度を支配し、民衆を洗脳し、経済を疲弊させ、戦争や革命を起こし、ユダヤ人以外の民衆をコントロールするということである。
そしてやがて、ユダヤ王を君主とする世界統一政府を樹立するまでのアジェンダが記されている。

この議定書は有名な小説「マキュベリとモンテスキューの地獄での対話」を元にして作られたパロディで、後に「史上最悪の偽書」と言われることになるが、戦争や革命、メディアの支配、世界恐慌など、この本が出た後の歴史を思い浮かべてみると、奇妙なほど当たっているように思える。


アドルフ・ヒトラー
そして、この本がある人物に渡ることによって歴史が大きく変わる。
その人物がアドルフ・ヒトラーである。

第一次世界大戦に敗戦したドイツには多額の賠償金が発生し、後に世界恐慌が起きるとドイツ経済は最悪な状況になった。

そしてヒトラーは「世界の経済を裏で牛耳っているのはユダヤ人であり、ユダヤ人こそ我々の敵だ、不幸の原因だ」と民衆に投げかけた。

「シオンの議定書」が出たのが1903年くらいなのだが、その後に第一次第二次世界大戦、そしてロシア革命が起きている。
そしてこの議定書が偽書ではなく本物であると訴え、ホロコーストを起こしたと言われている。
P2事件
そして1981年、フリーメイソンの陰謀が表沙汰になる衝撃的な事件が起きた。
それがP2事件である。
かつて、フリーメイソン傘下にP2というロッジが存在した。
P2ロッジは殺人や爆破など、数々の過激な違法行為を繰り返し、グランドマスターのリーチオ・ジェッリの別宅に警察が捜査に入った。


そこでP2のメンバー932人のリストが発見され、イタリア政府により発表された。
そのリストには国会議員、現役官僚、大学教授などの著名人の名前が並んでおり、のちのイタリア首相であるシルヴィオ・ベルルスコーニ、さらにはかつてのイタリア王国の王子の名前までもが記されていた。
それはイタリア中を震撼させ、フリーメイソンが秘密裏に世界を牛耳っているということが表に出た事件だった。



300人委員会
そして20世紀には、フリーメイソンよりさらに最上位の位置に君臨する秘密組織の存在が明るみになった。
それが300人委員会である。
イギリスの諜報機関MI6の元諜報員と自称する、ジョン・コールマン氏によってその存在が明らかとなった。


コールマン氏によると彼らはトップ33階級に位置しており、ヨーロッパの多くの王室貴族などが在籍しているという。


そしてアメリカを始め、全世界の人々を支配する世界人間牧場計画というものを掲げているという。

やりすぎ都市伝説とYouTuber の台頭
そして、2007年から放送が始まった「やりすぎ都市伝説」でフリーメイソンやイルミナティといった秘密結社の名前が地上波で流れ、その存在がより多くの人々に知れ渡るようになり、2018年には都市伝説系YouTuberの台頭が始まった。



ディビット・アイク
さらにディビット・アイクという人物により、フリーメイソンやイルミナティはレプティリアンがつくったと主張されている。

都市伝説や陰謀論は「誰が何のために広めたのか?」というところまで突き詰めると、面白いものが見えてくるかもしれない。
