今回は「中田敦彦のYouTube大学」より「【旧統一教会①】なぜ人々は信者になったのか?その教義と勧誘システムをついに解説」の動画で勉強しました。
参考文献
「統一教会と私」のほうは、1992年に脱会した元信者の方が書いた本で、体験談を書かれており、どちらかというと擁護的である。
「統一教会」のほうは、統一教会の布教の戦略や経緯などを学術的に分析した本で、批判的である。
教説
統一教会というと「合同結婚式」や「霊感商法」が取り沙汰されているが、なぜ信者の人たちがそういうことをやっているのかを知るために教説から理解する必要がある。
教説とは宗教における教えのことで、今回で言えば統一教会の教えということになる。
ここが分かると、なぜそういう行動をするのかが分かってくる。
統一教会の教説をざっくりとジャンルで分けると、キリスト教系新宗教に分類される。
大きな特徴としては、一般的なキリスト教とかなり大きく違う解釈をしているキリスト教になる。

同じキリスト教でもカトリックやプロテスタント、ロシア正教やギリシャ正教などいろいろ分派していて解釈が違うことはあるが、統一教会は中核となるキリストの扱いが他の分派とは大きく異なるため、一般的なキリスト教の人からすると受け入れがたい類のキリスト教である。
端的に何が違うのかというと、キリストとメシアの関係性が大きく異なり、キリストがもう一度生まれ変わって現在に実在していて、それが教祖ですというお話になっているのが統一教会の教説である。

なぜキリストが舞い降りたかというと、キリストが十字架で人類の罪を贖罪(しょくざい)したのが不完全だったために、再び地上に降り立ったという世界観なのである。
しかし、その世界観は一般的なキリスト教からすると、最も大事なところが違くて受け入れがたいので、他の分派とはよく対立している。

さらに大きな特徴として「霊界」が挙げられる。
霊界とか霊の存在、背後霊とか先祖の霊、なども統一教会の世界観の中にあるので、先祖の霊に関しても救済しようという話しも含まれている。
しかし、「霊界」の世界観は一般的なキリスト教にはない。
統一教会の教説は「キリスト教と霊界が混ざっている」という世界観が特徴的である。
この「霊界」の扱いは、特に中期以降にかなり重要視され、それが霊感商法に繋がっている。
一度ここでまとめると、統一教会が他のキリスト教と大きく違う2つの特徴は、メシアが現世にもう一度来たということと、「霊界」に対してもアプローチしていこう、という点である。
経典
基本的に宗教には、例えば聖書のような経典がある。
キリスト教というのは元々ユダヤ教をベースに作られていて、ユダヤ教の中で聖書といったら「旧約聖書」だけである。
キリスト教では「旧約聖書」と、その続きの「新約聖書」の2つを聖書としている。
そして、その2つの本も経典だけれども「コーラン」も使おうと言っているのがイスラム教である。
それでは統一教会はどうなのだろうか?
統一教会では「旧約聖書」と「新約聖書」のどちらとも経典で、さらに加えて「原理講論」という本が含まれる。
この「原理講論」という本は何かというと、「旧約聖書」と「新約聖書」の解説書である。
そして、この解説本の解釈が独特で、旧約聖書や新約聖書よりも「原理講論」の方が優先される重要な経典というのが、統一教会の非常に特徴的なところである。
【使用される経典】
ユダヤ教 → 旧約聖書
キリスト教 → 旧約聖書、新約聖書
イスラム教 → 旧約聖書、新約聖書、コーラン
統一教会 → 旧約聖書、新約聖書、原理講論
原理講論
この「原理講論」の教義をざっくり大まかに説明すると、「①創造」「②堕落」「③復帰」の3ブロックに分けられる。

この中で「②堕落」と「③復帰」が非常に特徴的なポイントで、ここが分かると霊感商法や合同結婚式の理由が理解できる。
原理講論「②堕落」
人類が堕落し、原罪となった失楽園と言われる話がある。
人類の祖であるアダムとイヴには神様に禁じられているものがあった。
アダムとイヴは「エデンの園の真ん中に生えている、知恵の木になる実を食べてはならない」と神から言われていた。
しかし、その木の付近に蛇が現れてそそのかされ、イヴはその実を食べてしまう。
その知恵の実を食べたイヴは、自分が裸であることに気づき、そしてイヴはアダムにも知恵の実を食べさせる。
アダムとイヴは食べた後に裸だということに気づき恥ずかしくなり、イチジクの葉で性器のところを隠すようになる。
それを見た神様は、禁を破ったということで2人を楽園から追放する。

知恵によって恥を知り、それが何か悪いものだということで追放されてしまう。
この話しがどういう意味なのかというのは、キリスト教の中でいろいろ解釈されてきたわけだが、人類はそれによって罪を背負ったといわれている。
しかし、どういう罪なのかというのはキリスト教の中でも解釈が難しく、ぼやかされている。
そこのぼやかされた部分、その罪が何だったのかについてを、統一教会では緻密に答えている。
統一教会では、イヴが禁断の実を食べた後に「蛇(蛇の化身)と性的な交わりを持った」と解釈している。
そしてその蛇は何なのかというと、もともとは3大天使の1人だった堕天使ルシファー(悪魔サタン)である。



つまり統一教会では、イヴとルシファー(サタン)の子供たちが私たち人類だと解釈している。
そして人類はサタンの血を引いているため、より深い罪を背負っているというのが統一教会の世界観なのである。

原理講論「③復帰」
3ブロック目の「復帰」というのは「②堕落」からの「③復帰」という意味である。

暴力、盗み、戦争など、人類というのは神がいながらにして、なぜこんなに不完全で堕落しているのかというのは、罪の血を引くものだからという世界観になっている。
その上さらに、サタンの血まで引いているというのが統一教会の世界観なので、よっぽど「復帰」(救済)をしなければならない、となるわけである。
キリスト教においては、知恵の実を食べた罪を払拭したのはキリストで、十字架で処刑されたときに人類の代わりに罪を償ったことにより、人間の罪は払拭されたという世界観である。

しかし、統一教会ではキリストの贖罪は十分でなかったため、もう一度メシアが現れ、そのメシアこそが韓国に現れた文鮮明なのである。


この文鮮明の行動によって人類は完全に救済されるので、文鮮明の行動を支援しよう。
そして、なぜ支援しなければならないのかというと、神の国をつくるためには、文鮮明の行動だけでは95%で、残りの5%は信ずる者たちの努力が必要だからである。
なので、みなさん頑張ってくださいというお話になっている。

統一教会の教義 まとめ ①
ここで一度話しをまとめます。
- イヴはサタンと先に性的な交わりを持っているので、人類はサタンの子であり、より深い罪を負っている。
- キリストはその罪を払拭しようとしたが不十分だったので、韓国に再び現れたメシアが教祖の文鮮明である。

万物復帰 = 商品販売
それではなぜ、これらの教義が「霊感商法」や「合同結婚式」に繋がっていくのだろうか?
「文鮮明のために信仰心を持って活動しよう」というわけなのだが、その活動には大きく分けて2つあり、「万物復帰」と「伝道」である。
「万物復帰」とは簡単にいうと「商品販売」である。
「万物復帰」の「復帰」というのは「救済」のことで、サタンの手に落ちたものを神の国に戻すというのを「復帰(救済)」と言っている。
「万物復帰」とはつまり、万物の一番の執着の象徴であるお金をみんなから取り戻して、文鮮明に捧げて救済しようという意味である。
「万物復帰をしましょう」とは「商品を販売しましょう」ということで、商品を販売できればできるほど、お金(執着)を救済してることになるので、この教団の中では信仰心が深いということになる。
参考文献によると全員が高額商品を販売していたわけではなく、元々はお酒のおつまみを訪問販売していた。
高額商品を売らなきゃいけないというのはスキルや信頼が必要なので、中にはそういう人もいたが、私はしたことがないというのが著者の意見で、この著者は万物復帰が特に苦手だったと言っている。
300万円ものツボを売りつけるなどして心が痛まないのかと思うが、お金が天に上がって救済されると信じている。
なので、信者は買う側も救済されると思っており、良かれと思って売っている。
信者の人からしてみれば、その人からサタンの象徴であるお金というものを取り戻してあげて天に送っているので、その人も救われているという世界観なのである。
伝道 = 勧誘
「伝道」とは「勧誘」のことである。
自分が勧誘して入った人は、自分が面倒を見たり、いろいろ教える係りになる。
それは「霊の親」と「霊の子」という関係になり、霊の子を3人は見つけましょうと言われる。
そして、「万物復帰=商品販売」と「伝道=勧誘」を7年間やるというのが正しき道であるという世界観らしい。

人にもよるらしいが、商品販売に3年半、勧誘に3年半の計7年やるといいらしく、信者になったらまず、「商品販売」と「勧誘」を頑張りなさいと言われる。
商品販売と勧誘に毎日従事することが信仰深いということらしいが、全員が毎日やっているわけではなく、熱心な人もいればそうでない人もいて、得意な人もいればそうじゃない人もいる。
祝福 = 結婚
それでは、その7年間をやるとどんなご褒美が待っているのだろうか?
それを7年間続けると「祝福」を受けることができる。
そして、その「祝福」というのは「結婚」のことで、ここで出てくるのが「合同結婚式」なのである。
合同結婚式というのは、自分で選んだ人と結婚するわけではなく、その日に初めて出会う2人のカップルたちの集まりである。


誰と誰が結婚するのかを決めるのは教団側であり、教祖の文鮮明で、「祝福」は信仰深かったご褒美なのである。
結婚して文鮮明の「祝福」を受けることで、その人の(サタンの子であるという)罪が贖われる。
なので合同結婚式というのは信者にとっては嬉しく、晴れの舞台なのである。


しかし、私たちの感覚からすると「知らない人と結婚して大丈夫なのか?」と思ってしまう。
もちろん、大丈夫な人もいれば、大丈夫じゃない人もいる。
「統一教会と私」を書いた著者は大丈夫ではなかった。
結婚した相手とうまくいかず、それが大きなわだかまりとなって、脱会しようというきっかけの一つになってしまったらしい。
やはり、相手とうまくいくかどうかはわからない。
ここで大事なのは、エバとルシファーの姦淫(かんいん)から始まっている罪なので、姦淫に関しては厳しい。※統一教会ではイヴをエバという
統一教会では婚前交渉は禁じられており、結婚した相手と適切な期間とステップを踏んで、初めて夫婦の交わりが許される。
「万物復帰」と「伝道」、つまり「商品販売」と「勧誘」に7年間努めて「祝福」を浴びることで、ようやく異性との交わりができる。
これについては、性的なものに対して統制しているのではないかと批判する人もいれば、そうではないと主張する教団側や信者側もいる。
エバ国の日本
この「祝福(合同結婚式)」という行事は、一番トラブルも生じている。
それはなぜかというと、日本人女性が韓国人男性と結婚して、韓国に行って韓国に住むというケースがとても多い。
というのも、日本におけるPRの仕方と、韓国におけるPRの仕方が大きく異なっている。
日本においては信仰心に対してかなり厳しく見ているのだが、韓国ではあまり「万物復帰」や「伝道」をしていないのにも関わらず合同結婚式に参加するというパターンがある。
そして合同結婚式への参加料も、日本から参加する方が韓国より10倍高い。
時代などによって異なるのかもしれないが、韓国から参加すると14万円、日本から参加すると140万円で、だいぶ違うという意見も出ている。

このように、韓国と日本では大きな違いがある。
なぜこんな違いがあるのかというと、これも統一教会の世界観なのである。
実はアダムとエバにおいて、エバはアダムより先に罪を犯しているので、エバの方がより罪深く、アダムの方が罪深くないと解釈している。
日本はエバの国といわれていて、韓国において日本は罪深い国とされている。


なので、日本に対する待遇と韓国に対する待遇がかなり違っている。
これは著書の元信者の方も、韓国と日本の待遇がだいぶ違うというのは噂では聞いていたが、実際のところは知らなかったと述べている。
韓国においては、主に信者を集めるためのPR文句が「奥さんが見つかりますよ」なのである。
韓国の農村はとても嫁不足で困っていて、そこでその人達をターゲットに「奥さんがすぐ手に入るので入りませんか?そんなに厳しい宗教ではありません」と勧誘している。
しかし日本では、「商品販売」と「勧誘」をたくさんしなければ性的交渉を持てないというふうになっている。
韓国ではすぐに奥さんが手に入るので、結婚したときにびっくりするという日本人女性の報告がたくさん上がる。
教祖の言う通りにして、幸せになれると思って結婚して韓国に行った。そしたら韓国の人は信仰心とか今までのカルチャーと全然違う。よくよく聞いたら、職も学歴も持っていない。さらにお金も持っていなく、こちらが全部払わなければならない。
そして、夫婦の契りを交わすのだけれども、向こうは養う気があまりない。
もちろんこれが全てではなく、幸せに夫婦で暮らしている人もいる。
統一教会の教義 まとめ ②
統一教会の教義は「①創造」と「②堕落」と「③復帰」の3ブロックに分かれている。
「②堕落」したというのが理由で、「③復帰」が目的であり手段である。
その堕落からの復帰のために「商品販売」と「勧誘」を頑張りましょう。
商品販売と勧誘を頑張れば「結婚」させてあげます。
結婚してしまえば、罪は償われます。
罪が償われた後は祝福過程ということで、文鮮明が神の国を創るのを、より一層応援しましょう。
というのが、基本的な流れで世界観である。


中国と日本のサタン認定
統一教会はキリスト教と霊界が混ざっている世界観だと説明したが、それにプラスして「共産主義もサタンである」という世界観なのである。
つまり、統一教会は共産主義に強い敵意を持っている。
この共産主義がサタンであるというのはどういう理屈なのかというと、それは最終的に韓国に教祖がいるということを強調するためのものでもある。
中国は共産党でサタンで、日本も韓国をかつて迫害していた国で、全体主義の国だと書かれている。
且つ、日本は天照大神という神を信じている国で、キリスト教ではない。
中国は共産党国家で、日本は天照大神を信奉する全体主義国家で、両国ともメシアが再臨する場所としては不適切である。
統一教会は中国と日本はサタンの国という世界観を持っている。


統一教会の勧誘と入信へのプロセス
それでは、なぜこのような教えの教団に入信してしまうのだろうか?
入る人が自分で入るのだからしょうがないという議論によくなるのだが、どういう風に統一教会に入ることになるのかのプロセスを知ると、もう一度その議論について考える余地ができてくると思う。
時代によってノウハウはだいぶ違うが、今と昔も流れは一緒なので、その流れを説明する。
まず、勧誘の第一は「アンケートと占い」から入るというのが、大きなポイントである。
「神様に興味はありますか?我々は何々教のものです」という風に、名乗って勧誘するという宗教が多いのだが、統一教会では違う。
大学のキャンパスで「アンケートに答えて下さい」といって、最初のアンケートは10問程度のマルを付けるだけの簡単なアンケートで、その中で「霊とか、宗教とかに興味がありますか?」という質問が1個2個混じっている。
そして、そちらに興味があると示した人に「勉強会に参加しませんか?」と誘う。
もしくは「手相占い」や「姓名判断」など、そういうもので「トラブルになりがちな相ですね」とか「この名字は前世から引き継いで大変ですね」などと言った後に、「勉強会に参加しませんか?」と誘うのである。
まず、自分たちが何の宗教かではなく、宗教であること自体を秘匿して勧誘するというのが、統一教会の勧誘の仕方の大きな特徴で、ここの部分が大きく批判されているところでもある。
それで勉強会に行ったら、日帰りで簡単な講義を受ける。
いわゆるイベント会場などに行って、みんなで集まって動画を見て、キリスト教的世界観や霊界について学ぶ。
初回の講義はこれだけで、次からは数日間の合宿に入り、ここからが本番になる。
ここから2泊の「2Daysセミナー」に入り、ここから原理講論を学び始める。
つまり、エバとサタンが姦淫したことによって生まれたのが人類であることなどを、ここから学び始めるのだが、ここでポイントなのは、メシアが誰なのかを最初は言わない。
この数日間の合宿は時代によって頻度とか日数は変わるが、「2Days」から「4Days」に行くパターンもあれば、「2Days」から「7Days」に行くパターンもある。
大事なのは最初は「2Days」で、その次に「4Days」や「7Days」という風に、どんどんと長くなっていくことである。
そして、その合宿の最初はレクリエーションだったり、歌ったりとか、そういうことをして、あとは原理講論の勉強に入っている。
しかし、統一教会ですとか、教祖が文鮮明であるというのは、ここではまだ言わない。
とにかく、キリスト教的世界観の中で「堕落」と「再臨のメシア」というものに関して、何度も何度も授業する。
そんな中で、徹夜で祈祷して自分のかつての罪を告白するなど、時代によってはそういうことをしていたらしく、それに関しては睡眠時間が少ない状態で判断能力を下げさせた洗脳ではないのかと議論される点である。
そして合宿の何度目かで、待望されているメシアの正体がついに明かされる。
いきなり「この人です」とは言わず、理詰めで攻めていく。
まず、その人物は現代に現れる。
なぜ現代に現れるのか?
それは、機が熟しているからである。
それはどこに現れるのか?
東方である。
東方とは中国か、韓国か、日本か?
中国と日本はあり得ない。
中国は共産主義だからあり得ない。
日本はエバの国で、全体主義国家で、韓国を迫害していたからあり得ない。
メシアが再臨するに相応しい場所は韓国だ。
それは韓国がかつてのキリストの状況と似ているからだ。
かつてのキリストは迫害されていた。
我々韓国人は第三のイスラエルの民だというわけである。
それはエジプトやローマから迫害されていたユダヤと、そこに現れたキリスト。
韓国こそ、まさに日本から迫害されていた国であるし、そして今、そのメシアが現れる韓国は最もサタンが敵視する国である。
だからこそ、北朝鮮と韓国の間に38度線という、サタンと神の狭間があるのだ。

韓国に現れた文鮮明こそがメシアなのだ!

何度か合宿を繰り返し、ついにメシアの正体が明かされるのである。
統一教会の教義には中国の共産主義、日本の戦前の行い、そして北朝鮮との関係性という、まさに韓国の歴史観というものが詰まっている。
つまり、韓国の歴史観とキリスト教の世界観をブレンドさせているのである。
中国に対する敵意から共産党へのサタン認定があり、戦前の日本の植民地支配という主張から日本のサタン認定がある。
そこでメシアの正体が明かされ、「その神の国の作り方に貢献しますか?」というわけである。
そして「貢献する!」とみんなでいうのだが、ここで大事なのは「貢献」が何なのかを言わないことである。
つまり、最初のアンケートでは宗教と言わない。
次の講義ではキリスト教系の宗教と言わない。
そして、教祖を言わない。
その後に、何が貢献なのかを言わない。

実はステップごとに、きっちりと秘匿されているものがあって、その秘匿されているものを少しずつオープンにしていくというやり方をしている。
なので、これが正常な勧誘のやり方なのかということで、批判する人が多いというのがポイントである。
1ヵ月研修と貢献
最後に「我々は身を捧げて貢献する」と誓ったあとに、「捧げ方を今度の1ヵ月研修で教えます」となる。
そして1ヵ月研修に行って、その貢献こそが「万物復帰(商品販売)」と「伝道(勧誘)」で、その後に「祝福(合同結婚式)」があると教わり、そして商品販売に行く実際の練習をする。
どのような練習かというと、ワゴン車1台に6、7人で乗り込んで、ダンボールを積んで訪問販売に行く。
この元信者の方が書いている文章でいうと、お酒のおつまみの特盛パックみたいなのを、ピンポーンと押して訪問販売して買ってもらう。
これは当然難しく、そんなに買ってはもらえない。
しかし「買ってもらえませんでした」と帰っていったら、「感謝しながらやっているのか?」「信仰心があれば、もっと行ける」「本気でやれ!」など、企業の営業マンの研修のように言われる。
販売や勧誘はベテランがやっているというイメージを持っている方が多かったのではないかと思うが、販売や勧誘は新人にやらせる。
新人に販売や勧誘をやらせると、冷たい目に遭う。
それで帰って行ったときに先輩方が暖かく迎えてくれて、「どれくらい売れたか」と、「売ってみてどうだったかの感想」の報告がある。
そして、それに対してケアをして、そのことによって団結力が高まる。
最も過酷である「商品販売」と「勧誘」が最初に行われ、それによってこちら側の人間であるという気持ちになって行く。
その後は、統一教会の関連の企業に就職する人もいれば、元々企業にいた人は仕事をしながら万物復帰と伝道に努め、祝福を待ち、そして祝福を受けたら、そこで家庭を作ってさらに貢献していくというのが基本的な流れである。
生活が破綻する日本人
統一教会には各国に支部があり、アメリカにも支部があるのだが、日本において生活が破綻している人が多いという点が衝撃的で問題視されている。
それは日本がエバの国であり、韓国を迫害していた日本という世界観の影響である。
日本においては基本的に、日本の統一教会の関連企業も支部もお金がないし、信者もお金がない
日本はすごく献金しているが、それは全部韓国とアメリカに渡ってしまう仕組みになっている。
それでは、なぜ日本に対して風当たりの強い宗教が日本でここまで続いているのだろうか?
それに関しては、後半の歴史を見るとわかる。

後半の記事↓
関連記事↓