肉体が消えゆく時代

都市伝説

「令和」の幕開け

2019年4月1日、新時代「令和」が始まった。

「令和」の由来は万葉集から引用され、神のお告げを聞いて和を成すという意味である。

本来「令和」という文字は神のもとで膝をついている人を表していて、令によって和をもたらす、すなわち神によって統治される世界が平和をもたらすという意味が隠れている。


つまり、神とされる未知の存在に対する意識が大きく変わっていく時代ということである。

いったい、何を神とするのか?

それはAIなのか?

それとも宇宙人なのか?

「令和」という時代は人間の肉体が消えていく時代である。


世界で初めてマイクロチップを埋め込んだ男

トランスヒューマニズム
人間と機械の融合や人体冷凍保存など、科学技術によって人間の潜在能力を引き出す思想である。

今ある肉体は消え、人間は意識だけの存在となり、精神を拡張させていく未来がやってくる。


ケビン・ワーウィック
トランスヒューマニズムによる新時代を紐解く上で重要な人物で、世界で初めてマイクロチップを埋め込んだ男である。


ケビン氏「これは脳細胞を機械と繋ぐための電極装置です。この丸い部分に脳細胞を入れ、周りにある電極が脳細胞からの脳波を感知し信号の送受信を行うんです。」


ケビン氏が見せてくれたのは脳細胞からでる脳波を感知し電気信号へと変換する装置で、これを使えば脳細胞と機械を接続することができ、例えばネズミの脳細胞でロボットを動かすことができる。


ケビン氏「このロボットにはコウモリの様な超音波センサーが内蔵されています。

センサーは障害物とこのロボットの距離を感知しネズミの脳へ情報を送り、ネズミの脳はその距離に応じて車輪をコントロールします。

つまり、このロボットの動きを操っているのはネズミの脳波ということになります。

ネズミロボットは動き回っていますが、センサーが障害物からどれだけ離れているかを感知し、その信号を受け取ったネズミの脳細胞が反応し、ぶつからないように動いているのです。

今はまだ壁にぶつからないように動くレベルですが、今後は脳細胞ロボットが音を聞き分けられるようになったり、会話をさせることも可能になると考えています。

我々は次の研究、(人間の)脳を使った研究に進みたいと思っています。

やろうとしているのは自分の脳と他人の脳をリンクさせたときに、自分が考えていることが相手にどこまで伝わるかということです。

この脳の実験が成功すれば、脳にインプラントしていれば喋ったり書いたりしなくても会話が可能になるのです。」

関氏「今後は人間はどのように進化していくと思いますか?」

ケビン氏「今後は人間とAIの融合が重要になってくると思います。」




DARPA(国防高等研究計画局)では、人間が考えるだけで機械を遠隔操作できる神経インターフェースを開発し始め、戦闘機などはもう人は乗らず、操縦機も持たず脳波だけでコントロールできる。


世界トランスヒューマニスト協会創設者

ニック・ボストロム
人工知能について書かれた「スーパーインテリジェンス」の著者で、世界トランスヒューマニスト協会創設者。「スーパーインテリジェンス」の表紙は、もろにイルミナティのシンボルのフクロウである。


ニック氏「初めて私がトランスヒューマニスト協会を設立したのは1990年代でした。当時はまだテクノロジーで人間を進化させるという考えを理解してくれる人は少数でした。

(人工知能は)今後すぐに人間並みの知能を持ち、その後さらに進化を続け、人間を超える超知能を持つAIができるでしょう。

私がこの本を出版したときには、コンピューターが人間の顔や声を認識できる技術はありませんでした。

すでに想像以上のスピードで進化しているということです。」

関氏「イーロン・マスクやホーキング博士が進化したAIは人間を滅ぼす可能性があると言っていましたが、どう思いますか?」

ニック氏「2つの可能性が考えられます。1つは人類は滅亡させられる。

もう1つはAIを上手く制御共存し、素晴らしい未来を共に生きる。

どちらの未来になるか、その可能性を握っているのは私たち人間です。

なので、慎重に進めていかないといけません。」

関氏「人間が冷凍保存から目覚めるとき、脳だけがあれば肉体はいらないのは本当ですか?」

ニック氏「肉体自体は冷凍保存しなくても、人間の核の部分をデータ保存しておけば将来的に生き返らせることができるでしょう。

そもそも、意識とは何なのか?

それには色んな仮説があるのですが、一説には意識というのは脳というコンピューターにあるデータだという考え方があります。

なので生物学的な事に限るものではなく、意識自体をコンピューターにデータ化できるのではないか、そうすればコンピューターにおいても、人間と同じ動きをすることができると考えられています。

記憶も一種のデータです。人口の脳の神経細胞、人口のニューロンがあるのですが、その人工ニューロンは学習して蓄積する能力がすでにあります。

つまり、学習された記憶=データということになるのです。

人類の歴史は宇宙規模で考えるととても短いですが、ご存知の通り、その短期間で人間は様々な進化を重ねてきました。

これから先も、今と同じ姿形で人間が生きていくと思いますか?

新たな形態に進化するのは必然なのです。」

関氏「ニックさんは、いずれ人間は肉体を必要としなくなると思いますか?」

ニック氏「そうですね。自分の肉体とは別にアバターをデジタル空間に存在させることは、すでに可能ですから。」


関氏「シュミレーション仮説について詳しく教えてもらえないですか?」

ニック氏「シュミレーション仮説というのは、我々はコンピューターが作るシュミレーションの中で生きているとする説の事です。

分かりやすく言えば、私たちが見ているこの世界、そして人間の知識や記憶までも作られた世界のものだという理論です。

これは私達よりも、もっと進んだ高度テクノロジー文明が作ったシステムによってシミュレートされていると考えています。

シミュレートの中に入っている人間は、その事に気づいていないのです。」


肉体が消えゆく時代

トランスヒューマニズムの最終到達地点の一つが不老不死である。

人間はテクノロジーの力によって肉体を捨て、意識体となることで永遠の命を手に入れ、それこそがトランスヒューマニズムがもたらす新たな進化の形である。

今、世界中で造られているロボットは意識体になった人間が中に入るための「容れ物」になる。



今後、情報の保管先はどんどんクラウド上に移行されていき、最終的には自分自身がクラウドに上がることになる。

ようするに、クラウドにアブダクションされるということである。

クラウドという無限空間で、肉体を持たない意識体が新たな世界を創造していく。


意識だけの存在になる未来を受け入れるべきか?

(スタジオトークにて)

大和田伸也「我々はそれを阻止すべきなんですか?」

関氏「人間が四足歩行から始まり、二足歩行になり、服を着て、そして携帯を持ちました・・・その延長の進化なんです。

ただ、なぜ急ピッチで進んでいるのかというと、地球表面上に危機的な状況が本格的に始まる可能性が見えてきたからなんです。」




信じるか信じないかはあなた次第です。




(2019/5/24放送やりすぎ都市伝説 2019/12/28放送やりすぎ都市伝説SS より)